-53 マルチタスク、ワーキングメモリ(前編)

人間の脳の奥深さは、
誰もが感じている事かと思います

人の脳細胞の数と宇宙の星の数が
同じだと言う説もあるくらいで、
未知な領域で、ロマンチックな分野です

驚くのは脳の記憶容量が17.5テラバイト
あると算出されています

何でも詳しくでてくるウィキペディアが、
約1テラバイトですので・・・
その約17個分は凄いです

ココまでくると、可能性を
感じずにはいられませんよね

ところが・・・

その可能性の塊である人間の
脳が同時に処理できる情報量が
少ない事も分かっています

その数は、何と「3個」です

作業領域が3個の
脳の特徴とは?

脳の作業領域は
3個までがほぼ、
限界となっています

もちろん、個人差が
多少はあるとは思います

なかには・・・

3個以上で器用な人も
いらっしゃるのでしょう

しかし・・・
それにしても・・・

記憶容量とのギャップが
あり過ぎるのではないでしょうか?

脳の作業領域の事をワーキングメモリ
と呼びますから、人の脳のワーキング

メモリはせいぜい3個までとも言えます

そして・・・

同時に複数の作業をする事を
「マルチタスク」と呼びます

例えば、テレビを見ながら
勉強をする行為(ながら勉強)や
ラジオを聴きながら本を読む
行為(ながら読書)の事です

マルチタスクは全ての人が
できるものではない・・・
と言えるのが一応の定説です

それでも、ある程度はできている
ような気がしなくもないです

例えば・・・

テレビで、ながら勉強をすれば
勉強で学んだ事とテレビの
内容とを結構覚えています

もしも、マルチタスクが
できないのであれば・・・

学んだ事とテレビの内容が
両方とも頭に入っているのは
矛盾していますよね

実は、それにはからくりがあります
そのからくりにごまかされていました

その驚くべきからくりとは、
超高速で2つのタスクを切り
替えているだけだったのです

つまり・・・

意識を切り替えて、それぞれから
刺激と情報を受け取ります

脳の切り替えとは、意識の
切り替えとも言えます

このような、超高速な切り替え行為は
脳への負荷がかなり大きい事であり
脳の処理能力が大幅に低下してしまい
ます

もちろん、脳疲労も大きいです

マルチタスクの交互処理による
3つの影響と言うものがあります

  1. 課題に取り組む作業時間が
    50%も余分にかかると言う

    研究があります
  2. 類似した作業を同時にした
    としても、作業効率は80~
    95%も低下していたようです
  3. 間違いをする確率も50%も
    余分に高くなる事も分かっ
    ています

このように・・・

作業時間・作業効率・確実性の
3つが損なわれる事から・・・
マルチタスクはやってはいけない
作業方法とも言えますね

一見、このような矛盾した脳機能は
不器用に思えたりもしますが・・・
ついつい、ごまかされてしまいます

脳の仕組みが、脳の進化が・・・

「狩猟採集時代の食糧確保の為?
だったのではと勝手に思ったりします」

記憶容量は膨大なのに・・・
ワーキングメモリは3つまです

マルチタスクは、なるべくなら
避けるべき事となっている事から

「割り切って1つの事に
集中しなければいけませんよ」

などと言われているようですね
(後編へ続きます)

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